(71)ホームタウンの事件簿/赤川 次郎 著
笠井隆一と京子は団地に引っ越してきて十年の古株である。隆一は38歳、京子は35歳、いたって平凡な夫婦である。団地に引っ越してきて十年がたつ古顔であるため、度々相談事が持ち込まれる。
妻の京子はこの団地でも指折りの情報通であった。ある日、そっと囁かれた噂がとんでもない事件へと発展していった。隣人たちの隠された秘密が噂となって団地の中を駆けめぐる。
真実でない噂によって人生が狂ったり、噂が真実を暴き出したりする。噂を信じたときの人間の内面の怖さも感じるところがあった。