(192) 赤川次郎/ひまつぶしの殺人
ひまつぶしの殺人は、赤川次郎デビュー3年目の昭和53年度の初出の書下し長編ユーモア・ミステリーです。各章のタイトルを有名な映画タイトルをもじって使うという、いかにも赤川作品らしい趣向となっている。
物語は早川家の朝食の場面からはじまる。母香代子は泥棒、長男克巳は殺し屋、次男圭介は弁護士、三男正美は警察官そして長女は詐欺師。話題は、石油王橘源一郎が世界有数のダイヤコレクションを携えて帰国すると報じた新聞記事について話題がはずむ。
橘が滞在するホテルVIPで、早川家全員とその他多数の登場人物がくりひろげるストーリーの展開は、巧みで読んでいて飽きない。
橘源一郎の正体は何か。意外な結末で幕は下りる。