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(220) 青島幸男/人間万事塞翁が丙午

 青島幸男氏の若いときの小説で直木賞受賞作品。
 昭和の初期から終戦後暫くの間の東京下町の弁当屋一家を中心に屈託ない人々の織りなす日常生活や戦争中の庶民の生活も描かれている。現代の感覚からは「うーむ」と首を傾けたくなるような人間関係や隣人とのお付き合いの度合い、一部の男性からは「良い時代もあったんだね」と羨む声があがりそうな話も。
 何が幸せで何が不幸なのか、哀しいことも辛いことも済んでしまえば懐かしい思い出。弁当屋「弁菊」の若旦那、次郎の言い草「おしまいチャンチャン」なのだ。つい三・四十年前、こんな生活があったなんて信じられないような気もする。