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(251) 赤川次郎/マザコン刑事の探偵学

 この小説は、警視庁捜査一課の大谷努警部とその部下で恋人でもある香月弓江刑事と、そして弓江をライバル視する大谷警部の母親の三人が、殺人事件を追って繰り広げるコメディです。警部の母親は息子を溺愛し、お昼の弁当を持って警視庁にでも殺人現場にも出かけて息子と食事をするのを楽しみとする一方、空手の達人で、バイクに乗って犯人を追いかけるなど、捜査の手助けもする猛者です。
 この母親が若い二人の仲を裂こうと言葉で弓江をいじめるのですが、それをサラリとかわす弓枝の受け答えが、この小説の醍醐味です。敏腕警部の大谷もその間でおろおろするばかりです。
 なお、本書はあくまでもコメディであって、話題の中心は殺人事件ですが、いわゆる「ミステリィ」ではありません。