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(659) 青木 玉『帰りたかった家』
自分にも又、他人にも厳しく厳格な祖父、幸田露伴、その娘として日々、万事に気遣う母、幸田文。 その二人の下で育った著者は、見事に、躾けられた心優しい女性となる。 その著者の目から見た、祖父、母、そして早くに死別した父への思いを、情緒てんめんとした文章で、味わい深く語ってくれる。著者の気品のある語り口は、しーんとした余韻が残り、家族について、楽しかったこと、悲しかったことが読者にも我が事のように迫ってくる回想記である。